背景
機能性食品は医薬品ではないものの、体の調子を整える成分を含み、健康の保持増進に寄与する食品です。医療の重点が患者の病気を治すことを目指す従来の治療から、病気を未然に防ぐ予防へと移り行く中で、機能性食品への関心も高まっています。
生活の質(QOL)を保つためには病気の予防が望ましく、日常的に摂取する食品による対策が打ち手の1つとして期待されています。
小林製薬は機能性食品、中でもサプリメントを重点事業と位置付けており、強みとする各種活性の評価系を用いた製品開発に取り組んでいます。またサプリメント製品は高い品質基準を元に製造されており、消費者から厚く信頼されています。しかしながら高齢者のQOL改善という大きな課題に対して、十分に対応できていないことを痛感しています。
そこで今までにないサプリメントの実現に向けて、食品素材の活性・機能性を研究している大学・研究機関の研究者や機能性食品の開発・製造・販売を行う企業などを対象に、製品開発のパートナーを求めることにしました。
素材に求める要件
- 単一化合物もしくは活性成分を含む混合物である
- 活性成分が未同定であってもよい
- 高齢者のQOL改善に役立つ活性を有している
- In vitroで活性が評価されていることが望ましい
- 酵素・細胞アッセイなどで活性が評価されている
- In vivoで活性が評価されている
- 経口投与の代謝系を通じて活性が評価されている
- 食品として使用できる:
- 国内外で食材として使用された実績があるもの由来である
- 抽出溶媒として使用する水・エタノールもしくはその混合液に可溶である
- 量産化の目途がついている:
- 素材を大量調達できる可能性がある
- 現時点で原料化されている必要はない
- 提案者以外の第三者が物質または用途特許を取得しておらず、機能性食品として開発できる素材である
- 提案者が素材物質または用途特許を取得している必要はない
期待するパートナー
例えば下記のような研究者や企業からの提案に期待していますが、その限りではありません。
- 地方特産品や独自性の高い食品素材の活性・機能性を研究している大学・研究機関の研究者
- 地方特産品や独自性の高い食品素材を活用したサプリメント以外の機能性食品を開発・製造・販売しており、その素材をサプリメントに転用したい中小企業
- 地方特産品や独自性の高い食品素材を活用したサプリメントを開発・製造・販売しており、小林製薬との協業を通じて事業を拡大させたい中小企業
- 独自性の高い食品素材を活用したサプリメント以外の機能性食品を開発・製造・販売しており、その素材をサプリメントに転用したい食品分野の大企業
- 独自性の高い食品素材を保有しているものの有効活用できていない化学など非食品分野の大企業
協業している大学・研究機関の研究者と企業との連名でのご提案も歓迎いたします。
期待する提案
健康寿命の延長とQOL向上に関して、例えば下記のような症状に対して有効性がある素材に期待していますが、必ずしもその限りではありません。
- 認知機能低下
- 排尿機能低下
- 歩行機能低下
- 視力低下
- 聴力低下
- 睡眠障害
対象とならない提案
下記のような重篤な疾病に対して治療・予防効果がある素材は、今回の募集の対象外とします。
- 悪性腫瘍(ガン)
- 先天性疾患
- 稀少疾患
提案者の機会
小林製薬は有望な提案者に対して以下の機会をご提供いたします。
- 素材評価や活性成分の同定のための共同研究
- 素材を元にしたサプリメントの製品化を目指す共同開発
- 食品素材の供給
- 特許権や製品の販売権の譲渡/ライセンシング
その他、状況に応じて柔軟に対応します。
提案方法
小林製薬イノベーションポータル上より提案作成用テンプレートに副ってご提案内容をご記入してください。
提案後の流れ
小林製薬イノベーションポータルから提案を提出する場合、連絡先の詳細・(秘密情報を含まない範囲での)シーズの概要・個人情報管理への同意を含む「提案テンプレート」の記入を求められます。提案提出後にyet2が小林製薬に代わって一次審査を行います。 一次審査を通過したご提案を小林製薬社内(外部有識者を含む)で選考し、結果についてご連絡いたします。
本件に関する問い合わせ先
株式会社イェットツー・コム・アジア
小林製薬イノベーションポータル担当
Tel: 03-5217-0217 email: kobayashi@yet2.com