Yet2インサイト: イノベーション疲労

Yet2インサイト: イノベーション疲労

「オープン・イノベーション」(OI)という言葉が普及する2003年以前にも、企業は外部のイノベーションを活用するために最適な体制を構築することを追求しておりました。しかし、yet2ではその先に起きる「イノベーション疲労」という現象に注目しております。イノベーション疲労とは、「オープン・イノベーション」(OI)という用語を多用しすぎたこと、取り組みに対する実行が伴わなかったこと、内部的な方針のずれが発生してしまったこと、そして「イノベーションのためのイノベーション」を実施してしまった事によるOIに対する否定的解釈である”と広義には定義されます。イノベーション疲労が企業内で広がると、不要なハードルを越えなくてはならないというプレッシャーが生まれ、大胆な変革の機会に本来伴うべき昂揚感がさめてしまいます。yet2は、イノベーション疲労を防止する新しいOIの取り組み方法を提案しています。そして、幸運なことに、生産性の高いOIの取り組みは、疲労したOIの試みに新たな生命を吹き込むことができます。

あらゆる規模の企業において言える事ですが、OIの試みは、専任のプロジェクトチームと確保された予算に支えられていなければ成功しません。同様に必要なのは、強力な成功事例の構築、ソリューション提供者(取引相手)とのやり取り、検証、そして特許など知的所有権の評価です。ところが、目標の達成を目的としないイノベーションへの取り組み、明確に提示できる成功の欠如、そして、恒常的に起こる多忙なスケジュールなどが積み重なると、イノベーション疲労が始まることは避けられません。

1999年から、yet2では、洗練されたOIのスキームを持つ企業から、その試みを始めたばかりの企業まで、様々な組織と共同でOI活動を行ってきました。yet2は、OIの試みが成功するためには、経営陣の支援と個々人のやる気の両方が必要であると理解しています。イノベーション疲労に打ち勝つ最良の方法は、OIプロジェクトチームがOIを進めて行く際、彼らが必要とするデータ、優先権、正当性を与え、適正な人員、マーケティング資源、予算を確保させることです。yet2はまた、OI活動が内部の研究開発部門およびCにより、協力的に推進されることが重要であると認識しています。技術的にも商業的にも優れたyet2のプロジェクトチームが、両部門間の壁に対して、両方の利害関係者のニーズを理解して、両者が満足するように橋渡しをします。

比較価値提案(CVP

比較価値提案(Comparative Value Proposition, CVP)は、イノベーション疲労を防止し、または解決できる、強力なツールです。yet2は、CVPを、特定の用途における、既存技術または他の新技術と比較しての、コストおよび/または成果の優位性を示す、優れた定量的なデータと定義しています。CVPを作成するには、技術鳥瞰図、現状の理解、および、特定の業界における課題または製品/プロセスの限界についての深遠な知識が必要です。明確なCVPによって、OIチームおよび事業部は、実現した場合の利益に対する確固とした裏付けを持って、最も価値のある機会(相手先)に集中することができます。CVPはイノベーション疲労の防止、解決に有効です。根拠のない、または価値のない機会からの逸脱を排除し、結果を生み出す取り組みに集中できるからです。

イノベーション疲労は、生産的なOIプログラムにとって深刻な障害となります。ただしそれは、必ずしも永続的な状態ではありません。現在イノベーション疲労に苦しんでいる企業にも、影響力のあるプロジェクトとソリューションを前進させる事は可能です。OIの使命と企業目標を調和させ、従業員のやる気を向上させるために意味のあるOI指標を提供することで、大きな一歩を踏み出すことができるのです。yet2はまた、イノベーションプロセスの中で、最も難易度が高く、個々人のやる気を失わせている部分を効率化することで、OIを支援します。それは明確なCVPを付した、綿密な調査結果(リスト)を提供し、OI機会の優先順位を付け、事例を構築してOIチームと外部のソリューション提供者との間の交渉を円滑化します。これらの2つのアプローチを組み合わせることによって、企業はイノベーション疲労に伴う生産性の低下を回避できます。

イノベーション疲労を打ち破る:
中規模企業の事例

問題点:

産業用途の製造会社であるA社はOIの経験を殆ど持っていませんでした。チームは解決策を見つけられる可能性について懐疑的になり、十分な検討をする事なく候補を検討対象から外したり、必要な仕様の優先順位付けに失敗したりするなど、古典的なイノベーション疲労の状況を示していました。

解決策:

yet2はA社と協力し、現在の技術の限界を評価して、それぞれの技術的課題に対して最も有望な上位5社が提供する協業機会を明確化しました。情報に基づく意思決定を可能にするために、yet2は匿名でサンプルを調達し、価格交渉をし、有利な提案を引き出しました。

結果:

yet2は、イノベーション疲労の状態から、6ヶ月以内に評価試験のために4つのサンプルを調達し、取引を開始する方向へA社を導きました。

イノベーション疲労を打ち破る:
大企業の事例

問題点:

消費材の製造企業であるB社は部門を横断する洗練されたOIグループを持っていました。しかし、個々の製品部門の責任者はOIグループの依頼に適切に対応していなかったため、OIの取組みは部門間で調整されず、OIの責任者は、協業の機会を複数部門に検討・採用させるようなビジネスケースを構築するのに苦労していました。

解決策:

B社は、yet2が提供する多くのサービスを活用しました。プロジェクトを通じて、yet2は明確なCVPを持つ質の高い協業機会を紹介する事により、各部門の利害関係者との意思疎通が円滑化され、緊急性を認知させ、権限を与える事ができました。yet2は最も価値の高い機会を迅速に定義し、派手ではあるが実現性に乏しい技術を避け、各部門の利害関係者を参加させることができました。yet2はまた、早々に協業相手先との面談の機会を設け、CDAとサンプル評価を通じ、社内の取組を加速させることができました。

結果:

この新しいアプローチにより、最初の3ヶ月で各部門の利害関係者が積極邸に関与するようになり、年平均4件の外部との追加取引が実現しました。

yet2は、世界的なOI技術市場の中心で事業を行っています。1999年以来、弊社は、グローバルなクライアントのために働く、「オープン・イノベーション」サービス企業であり続けてきました。弊社は、弊社の関連企業の世界的ネットワーク、約15万人のオンライン技術マーケットプレースへの登録ユーザー、数百万のデータポイントを持つ独自のデータベース、そして北米、ヨーロッパ、およびアジアの各オフィスを活用し、ほとんどのクライアントにとって容易に見つけることができない、最先端の企業と技術をスカウトしてきました。yet2は、目標を定めた技術スカウト、戦略的ディールフロー、オープンイノベーションポータル管理、イノベーションツアーおよび匿名取引の分野で、実務に即した「オープン・イノベーション」サービスを提供しています。それによって、弊社のクライアント企業は、大きな経済価値を得ることができるのです。