概要:
NASAでは、月面環境に耐えうる材料を求めています。これらの材料は、居住用途の大型構造物等の使用に耐えうることが理想的でありますが、これらの用途に限定されるものではありません。月面の塵や、表土、乗組員が出す廃棄物などを原料とした材料に最も関心があります。
制約条件:
NASAは、新たな科学的発見、および民間企業が月面での経済活動を構築するための基礎を築くため、今後10年以内に月面に恒久的な人類の生活環境を確立することを目指しています。月面にインフラを構築するためには、月面環境に耐えうる材料を見極めることが重要です。そのため、NASAでは、月面環境での使用に適した以下のような材料を求めています。
- 月面環境に耐えうる材料であること。
- 現地で調達した材料で作ることができる。月の表土/塵のバルク化学組成は月面の場所により異なりますが、約50%のSiO2、15%のAl2O3、10%のCaO、10%のMgO、5%のTiO2、5〜15%の鉄であり、ナトリウム、カリウム、クロム、ジルコニウムの含有量は少ないです。また、乗組員が出す廃棄物のような他の材料の使用も考えています。
希望する材料の属性:
必要とされる材料の属性
- -200℃から+130℃までの周期的な温度変化に耐えることができる
- 熱衝撃に耐えることができる(発射/着陸パッド用途のみ)
- 低い熱膨張係数である(20×10^-6/℃以下)
- 材料は、理想的には現地調達物(例:月面の塵/表土、乗組員が出す廃棄物)から作られる
望ましい材料属性
- 放熱が可能で、大気中の対流熱伝達の不足に対応可能
- 微隕石の衝撃に強い(粉々にならない)
- 多様な放射線(太陽風や銀河宇宙線の衝撃)に耐えうる
- 材料は全体的に同じ組成である必要はない
- 簡単に修復可能(自己修復が理想的)
- 人体に対して無毒性(酸素、二酸化炭素、水などの人間の副産物)
- 圧縮強度3000psi以上
- 月面環境下での(熱環境、放射線(紫外線を含む)、塵などによる) “経年劣化 “に強い
- 微生物・バクテリアの繁殖を防ぐ
- 現地の原料の化学的変化に対応できるのが理想
解決策があると思われる分野:
- 過酷な環境用材料(石油・ガス、産業、航空宇宙など)
- 合金
- リサイクル可能な材料
- 高耐久性セラミックス
想定される適用領域:
月面に恒久的に人類が存在するための持続可能なインフラを構築する。
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