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- 火力発電所や工場等の排出ガスを用いた強制炭酸化再生骨材の実用化 -

背景:

東京電力ホールディングス株式会社(東京電力HD)は、ボイラ等の排出ガスからCO2 を分離回収せず、そのまま活用して再生骨材にCO2を固定化する技術の実用化検討をしています。この技術は廃コンクリートから製造される再生骨材に含まれるセメント水和物の炭酸化反応を利用したものです。

炭酸化に供するCO2は、ボイラ等の排出ガス濃度そのままで活用することが可能であり、この排出ガスを用いて強制的に炭酸化した再生骨材は、炭酸化反応によって密度や吸水率などの骨材品質が改善されます。これにより、再生骨材を用いたコンクリートの品質低下が補われるため、循環資源である再生骨材の利用普及にも寄与すると考えられます。

 

概要:

コンクリート分野におけるカーボンリサイクル技術には、硬化反応にCO2を活用するものやCO2を原料として製造した粉体を混和するもの等が開発されておりますが、コンクリート材料の約7割を構成する骨材へのCO2固定の実用化は、さらに広い市場が期待されます。なお、他社のカーボンリサイクル骨材の製造技術と比較すると以下の点で優れた特徴を持っています。

  • 複雑な製造施設を必要としない
  • 製造過程のエネルギー投入量が少ない
  • 高濃度CO2ガス(CO2分離回収)を必要としない

 

募集内容:

東京電力HDでは本技術を使い、排出ガスの直接利用によるカーボンリサイクル事業のパートナーを募集しております。

協業にあたり以下の分野でのパートナー企業様を希望しております。

  1. 再生コンクリートの中間処理場を持っている再生コンクリート関連の企業様
  2. CO2を排出する小規模な工場やボイラなどの施設を持っている企業様
  3. 上記の他、カーボンリサイクル事業に積極的な企業様

 

単一施設で強制炭酸化した再生骨材を1日200トン製造した場合、年間で1,000トン規模のCO2固定(排出削減)効果が期待できます。このような技術を活用したCO2排出削減に貢献できる骨材製品の開発、事業化にご関心をお持ちの企業様との協業に期待しております。

特徴:

当社の研究範囲において、本技術は以下の特徴を有することが確認されています。

  1. CO2 濃度15%以下での強制炭酸化においても、再生骨材の品質(絶乾密度、吸水率等)の改善効果が認められる。
  2. 強制炭酸化によるCO2 固定量は再生骨材で最大約30kg-CO2/tの効果が見込まれる。
  3. 強制炭酸化した再生骨材を使用したコンクリートのスランプ、空気量は一般のコンクリートと概ね同等であり、ブリーディングは低減される。
  4. 一般の再生骨材を用いたコンクリートと比較して、強制炭酸化した再生骨材を使用したコンクリートは圧縮強度が向上する。

  

東京電力HDは事業パートナー様と共に資源循環とカーボンリサイクルを通じたカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

ご不明な点やご質問、詳細に関しては下記までお気軽にお問合せください。

株式会社イェットツー・コム・アジア

住所:東京都千代田区神田錦町3丁目15番地5号HK パークビルI 2階

電話:03-5217-0217 Fax: 03-5217-0218

e-mail: yet2.japan@yet2.com


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